世界のために私たちにできること
「この春、僕はすごい男と出会った。彼の名は「坂本達」。自転車で世界を一周してきた人だ。無精ヒゲをはやした、いかにも愛想のよさそうな顔のその人は、国際交流に参加するにあたっての不安をとりのぞき、さらに僕達にたくさんのことを教えてくれたのだった。 まず最初に僕は、『やった』のどのページを見ても、達さんはどの国の人でも親しくなっていることに気づいた。村で、道ばたで、どんな出会い方をしていても、最後は、お互いに泣いて別れるほどの関係になっているのだ。これは、達さんの人柄と、「まずあいさつをすればどんな人とも親しくなれる」という達さんの考えがあってこそだなと僕は思った。このことで僕は達さんから、言葉も大切だけど、やっぱり一番は気持ちだなとあらためて感じる事ができた。 そして次に僕が驚いたのは、人とは、こんなにも他人に対して、優しくできるものなのか、ということだ。『やった』の中でとにかく他国の人は達さんに対して、たとえ相手が赤の他人であろうと、とても優しくしてくれるのである。達さんは、僕達に言った。「もし、あなたがたが今日の夕飯がぜんぜんなくて、魚を釣ってきたとして、そして今日の夕飯はその魚しかないのに、それを外国からやってきたあやしい赤の他人に笑いながらあげられますか…?」 僕は考えた。でも正直、もしそれが自分なら、とてもできないと思った。達さんも同じことを言った。でもその人たちは違う。笑いながら達さんに魚をさしだしたのだ。僕は感動すると同時に、同じ人間としていかに自分の心がせまいかと思うと、恥ずかしくてたまらなかった。そしてもう一つ。「全てのものに感謝すれば、必ず自分自身にいいことがある」ということを教わった。「あなたたち、恵まれていますねえ。」突然達さんは言った。「あなたたちはアメリカに行けるというだけですごいのに、こんな会まで開いてもらっている。これは誰のおかげですか?それだけでなく、全ての事に対してあなたたちは人の手をかりています。だから、どんな小さなことにでも、感謝する気持ちを忘れないで下さい…。」 その時、そんな考えができる達さんが少しうらやましく思えた。そしてそんな達さんだからこそ、周りに自然と味方や友達が増えていくんだなと確信した。『やった』にでてくる中で一番好きな言葉…それは、「人は生きているのではなく、生かされているんだ。」 この言葉も、さっきの感謝の気持ちの話も僕はうなずかずにはいられなかった。久々に、心の底から、「その通りだ」と思えたのである。 今回、達さんのおかげで、国際交流に行くにあたって決心した事がある。ホストファミリーに対していつでも感謝の気持ちを忘れずに、どんなに小さなことにでも、必ず「サンキュー」と言ってみようと思うのだ。そしてアメリカで、達さんのように、帰ってきたときに「やった。」と言えるような何かを手に入れてきたいと思う。」 この文章を事務所に送りました。そして、坂本氏から直接、メールを受けることができました。その夏、1ヶ月間の”独り立ちへの旅”に出発直前の海君へ坂本氏からメッセージが届いたのは、大きな励みになったことと思います。
さて、今回のセミナー案内を知るのが早ければ、ラボっ子全員を連れて行きたかった、と残念でなりません。坂本達氏へ、図々しいとは思ったのですが、御無理を承知の上で、メールを送りました。
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