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ロシア報告2010

                      山崎テューターの魔女弟子  櫻井ミッチェル

ラボファミリイのみなさんへ

 異文化交流というと、まず、外国人と触れ合うといってすぐに英語を習わなきゃと感じてしまう人もいるし、私もその一人でした。

異文化というのは国境を超えることばかりではなく、こんな小さい日本でも東西に分かれ、福島県でも浜通り・会津・中通り、男と女、お年寄りと若者、嫁と姑、ラボのような異年齢集団など、文化の幅はいろんなところにあり、小さな家庭の中にもたくさんあります。これを異文化というのだと、総合的学習の始まった学校でよく討論しあいました。

今回、ロシアに行くきっかけは本当にたまたまでした。スウェーデンに行ってみない?と誘われ、県の男女共生センターに作文と志願書を持って面接を受けに行き、『ロシアに行きませんか?』といわれ、「はい、ではそうしてください」と言っちゃったんですね。みんなに「なぜロシア??」といわれ、自分でもわからない。なぜロシア? さあ、いざ、下準備と思っても文献もない、入ってくる情報は、マフィア、汚職、スリなど、なんだか怖い国みたい。県の壮行会に出かけると、『だから、行くのよ。実際に行ってみてくるのよ。』と70代のたくましくてパワフルな女性方に背中をバシンと押され、はい、分かりました。と、ビビリの私は断りきれずに出かけたのでした。

 必ずやりたかったことは着物で各視察先に訪問すること。寒い国なので、温かい紬と帯と、日本で言う背広のような羽織。帯は両面なので、便利。スーツを3枚持つ人より、ずっと荷物はコンパクト。ぞうりも飛行機の中では、指が開いて快適でした。枕銭に添えるのに、千代紙、鶴、ぽち袋。日本の小銭は現地の子どもたちに大人気!日本の象徴が書いてあります。お抹茶椀と、お抹茶、お干菓子、きれいなお懐紙、茶筅を小さな風呂敷に包んで、訪問先で、お湯だけいただいてサービスします。

 前評判はこわーい国。でも、行ってみるとぜんぜん違う国。所々文化の違いはあっても、子どもの笑顔が輝いていました。人と違うことを恐れず、伝わるように表現します。違っていることがぜんぜん怖くない。でも、共存しています。

 教師時代からの疑問。豊かな心ってどういう心?このごろになってようやく自分の中で納得のいく答えが見えてきました。「自己肯定感」といって、自分を大切にする心、いのちを大切にする心だと思います。自分の個性を大切にする人は同じようにお友達の個性も大切にします。自己肯定感が育った子どもは、自分を押さえ込んだり、お友達を傷つけたり、まして、自殺したりしないと思います。だって、自分にしかない自分の価値を知っているのですから。ロシアの子どもたちはしっかりと自信を持って自分を主張していましたし、先生、親もその子にしかない力を引き出したり、認めたりして、その部分に焦点をあてて、バックアップしていました。ロシアの義務教育は11年間の一貫教育。その後、全国統一テストや、小論文を受け、大学に入学します。大学の授業料は成績によって無料と有料に分かれるので、必死に学習します。学生のほとんどは自分で学費を払うので、バイトもします。でも、とても、おしゃれです。日本のように、誰かの真似をしてみんな同じファッションに身を包まず、自分の雰囲気、体形、髪や瞳の色などを活かしていて、素敵です。

 もうひとつの目的、偉大な芸術を育む教育の土台について。ロシアにはたくさんのバレエ劇団、オペラの劇場、たくさんの美術館があります。エルミタージュ美術館はたくさんの絵があって、一枚の絵を7秒で見ても7年間かかるほどの展示物があります。子どもたちは学校のスクールバスで、この美術館に出かけ、見学します。幼稚園児用のプログラムもあり、また、この美術館で結婚式も行われていました。街全体がカレンダーの一枚のように美しく、この風景を毎日見て大きくなる子達の将来は楽しみだなと思いました。小学校の授業では青磁のつぼのデッサン、足の指一本一本まで丁寧に作られる粘土細工などを見ているとうっとりしました。中学校・高校にあたる部分の教育としては、将来の職業観を育てる授業が多く取り入れられていました。写真、自主映画製作、マスメディア、医療関係、と細かく分かれ、子どもの興味や、資質を大切にしたプログラムが組まれています。また、そのプログラムはほとんどプロに委ねられ、放課後の時間をたっぷり使って自分を生かす道に没頭します。ロシアの文豪、トルストイやプーシキンの詩や民話は幼稚園から取り組まれ、一本のろうそくに火を灯し、その日から何を感じるかといった作文などを書かせる授業など、ロシアの国民性を育む授業、崇高な芸術を持つ精神風土を支える教育の原点に触れたような気がします。

しかし、どの国にも増えている少年犯罪は全世界の大きな問題となり、それを取り囲む大人がどのように関わらねばならないかということも学校だけの責任ではなく、考えなければならない問題です。けれど、どの国においても0から9歳ごろまで見せるあの輝いた瞳は同じであり、その先の積み木がどのように曲がって積み上げられてしまうのかは、私たち大人の一人ひとりのこれからの大きな課題と受け止めていかなければならないと思っています。

国際交流に行く前の大きな下準備は、まず、今、この日本に住む以上、日本のことをきちんと理解することが必要です。七五三、豆まき、神社のお参りの仕方、民族衣装としての浴衣の着方といった日本の精神風土、住んでいる国で大切にされていることをよく理解すること。二つ目は自分の個性を受け止めること。三つ目は自分なりのコミュニケーションのとり方を身に着けること。四つ目は外側に目を向ける前にまず、足元から。付け焼刃ではない毎日の生活力。そして、最後にその上で成り立つ伝える手段となる語学力。

戦場カメラマンのきよちゃんが「いいとも」で言っていました。「外に出なさい。すると、日本が分かる。自分が見えてくる。世界が変わる。自分が何をすべきか見えてくる。」ラボでは、そのきっかけに国際交流や、ラボキャンプを私たちに提供してくれていると思います。

以前、インターナショナルデーという異文化交流行事でいろんな国の人とお話する機会がありました。「日本の学生はよく学習しているし、英語力もすばらしい。でも、トピックに乏しい。」と言われ、本当にがっくりしました。会話をしようとしても話す中身がないのです。中身のない器からは何も注げないのです。ラボのCDを聞いて育った子達は物語のワンフレーズが出てくるかもしれません。家のお手伝いをいっぱいして育った子は日本の風習から会話が弾むかも知れません。かくいう私は英語力に非常に乏しいですが、着物を着て歩いたおかげで、そこから会話が始まりました。ロシアである役所の怖い雰囲気を持ったおじさんの初恋の女の子は日本人だったこと、自分の家にも日本刀があり、今も大切にしていることが分かり、怖いおじさんじゃなくなりました!日本のよさをしみじみ知るようになったのは、私が魔女年齢でいう777歳の誕生日をむかえたころですから、若い皆さんがすぐにああそうかとはならないかもしれないですが、ぜひ、今住んでいる国を見つめなおしてこの国の文化を大切にしてほしいと思います。

今、ロシアは3年後の冬季ソチオリンピックに向けて国を挙げて、燃えています。皆さんは3年後いくつになって、何をしているでしょうね。皆さんの成長が楽しみです。

今日は聞いてくださってありがとうございました。

* クリスマス(1225日)はイエスキリストのお誕生日です。今年2010歳を迎えるイエス様への最大のお誕生日プレゼントは“平和”です。一番近くにいる人に平和への願いをこめて“笑顔”のプレゼントをしましょう。それが、もっともおおきくてもっとも価値のあるお金のかからない、イエス様への最高のプレゼントですから。素敵なクリスマスを!                        2010.12.18

橋口久子 洋画展

妹が福島駅前の中合デパート 工芸サロンで個展を開催するのは4年目になります。今回は、今週の23日~28日です。けっこう好評で 前3回は、予想を超える人達が、芳名帳に記帳していって下さいました。今年の受賞作(福島県総合美術展 県立美術館長賞)F50号 キャンパスにアクリル・銀箔の「水辺の輝き」も展示します。夏の初め、母を連れて展覧会場まで最後に観にいった絵です。福島市立美術教諭としての合間に描いているので、よく時間を作るものだと感心してしまいます。いつもだったら夏休みを中心に個展用にも たくさんの作品を仕上げていたようですが、今年の夏は、母の入院に付き添いながら、窓辺にスケッチブックを持ってきたものの、病院では、けっきょく何も描けないようでした。去年までは、母が車椅子で受付に会期中いて、それもあってか、大勢の知り合いの方々が来て下さっていたような気がします。何か私が手伝えることがあるか、これから福島の家に行くことにします。

それはそうと数日前にニュージーランドのM(53歳女性)を福島の家にホームスティ受け入れました。ブリティシュヒルズで2年間、英語を教えていたのですが、今週、ニュージー帰国したら、今度はご主人とブルネイで英語教師として働くことになったから、もう日本では会えない・・からと。家では、母が着物コレクターだったので、気に入った着物を着付けて、庭や妹の大きな絵の前などで写真撮影会もしました。それがとっても気に入ってくれて、私に、これをビジネスにするといい、と勧めます。日光江戸村などの観光地で 着物を着て(なぜか白い着物で・・気に入らなかった)写真を撮ると5千円だった、と。ビジネスまでは考えないけど、着物の美しさ、魅力を改めて考えさせてもらうきっかけになりました。毎日の生活に追われて忙しなくしていて、何もないときには着物を着る気になれませんが、意識して着る機会を作ろうかと思いました。

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